A5052?A2017?アルミニウム材の違いとは?

最終更新日時: 2024/04/10 16:01

アルミニウム合金は、その優れた特性により、様々な産業分野で広く利用されて います。A5052とA2017は、アルミニウム合金の中でも特に一般的な二種類で、そ れぞれ異なる特性と用途を持っています。ここでは、これら二つの合金の主な違 いとそれぞれの特徴を紹介します。

A5052

A5052

A5052合金は、マグネシウムを主要な合金元素として含むアルミニウム合金です。この合金は、特に優れた耐食性を持ち、海水や化学薬品にさらされる環境でも使 用することができます。また、良好な加工性と中程度の強度を持ち、冷間加工が 可能です。

A5052の特徴

  • 耐食性:マグネシウムの添加により、非常に高い耐食性を実現しています 。
  • 加工性:冷間加工が容易であり、曲げや深絞り加工に適しています。
  • 用途:船舶や輸送容器、建築材料、自動車のボディパーツなど、耐食性が 要求される用途に広く使用されています。

A2017

A2017合金は、通称「ダーラルミン」とも呼ばれ、アルミニウムに銅を主要な合金元素として含む最初の年齢硬化型アルミニウム合金の一つです。この合金は、適 切な熱処理によって高い強度を得ることができますが、A5052に比べて耐食性は劣ります。

A2017の特徴

  • 強度:年齢硬化により高強度を実現します。特に、熱処理後の強度が高い 。
  • 耐食性:銅の含有により、A5052よりも耐食性が劣ります。
  • 用途:航空宇宙部品、高強度が必要な機械部品、スポーツ用品など、強度 が重要視される用途に使用されます。

A5052とA2017の主な違い

  • 合金元素:A5052はマグネシウムを、A2017は銅を主要な合金元素として含 みます。
  • 耐食性:A5052は非常に高い耐食性を持ちますが、A2017は銅を含むため耐 食性がやや劣ります。
  • 強度:A2017は熱処理によって高い強度を得られるのに対し、A5052は中程 度の強度を持ちますが、加工性に優れています。
  • 用途:耐食性が重視される用途にはA5052が、高強度が必要な用途にはA2017が選ばれます。

まとめ

A5052とA2017は、それぞれに独自の特性を持つアルミニウム合金で、使用される 環境や要求される性能に応じて適切に選択することが重要です。耐食性を最優先 する場合はA5052が、高い強度を求める場合はA2017が適しています。これらの違 いを理解することで、より効果的にアルミニウム合金を選択し、用途に合わせた 最適な材料を使用することができます。

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